書評

ある日、爆弾がおちてきて

というラノベを読もう読もうと思いつつ、けれども10年前のラノベであるのに加えて売れ筋じゃない作品、ということなのだろうか、どこの本屋にもなかなか置いておらず、読む機会を逸していた次第なのだが、最近になってようやく「あれ、アマゾンで買えばいい…

ただ生活するだけで、悲しみはそこここに積もる

秒速5センチメートルというと映画版しか知らない人も多いと思うけれど、実は新海監督自らがノベライズした小説版の作品もあって、こちらがなかなか面白い。というかはっきり言ってしまうと、個人的には映画版よりもこちらの作品のほうが好みだ。というのは…

同情無き同情は同情と呼ばず、同情する同情を同情と呼ぶ

タイトルは 人造昆虫カブトボーグV×V 第7話「涙の素パスタ!オーバー・ザ・レインボー」より 最近は、自分の本棚の眠っている埃を被った文庫本をおもむろにチョイスして再読することに嵌っている。 あれ、ボクこんな本読んだことあるっけ、となる本はさすが…

迷宮のドールズ

という作品が面白い。今年読んだ作品のなかで5指に入るかもしれない。迷宮のドールズ 迷宮のドールズ 人間と獣の特徴を持った少数の亜人が共生する日本。冒険をなりわいとする者たちは、日本各地に点在するダンジョンに挑み、日々モンスターと戦っている。 …

「つまりは、人は人にしたがうのであって、理念や制度にしたがうのではないということかな」

銀河英雄伝説の魅力は、宇宙を舞台とした壮大な世界観と、そこで生きる人々の緻密な描写――つまりは戦争におけるミクロとマクロの両面を描ききっているところにあるのではないかと思う。 銀英伝は基本的には軍記物であり、先程挙げた例で言えば「マクロ」の視…

社会人はデスマ地獄の悪夢を見るか?

社会人になって5か月が経過したところです。 社会というのは予想以上に個人の時間を拘束するもので、あれだけ好きだった読書すらも今年度は満足に出来ていない現状。 とはいえ、社畜社会人になりたての4月と比べれば隙間時間を上手く活用して読書に励める…