ときには深く潜るのも悪くない

少女「海と、瓶に詰まった手紙」
寿命を買い取ってもらった。一年につき、一万円で。
魔王「人間殺す」カタカタ 勇者「これはAUTO」


うちのパソ子ちゃんのDドライブ漁ってたら「お気に入りSS集」的なメモ帳があったのでいくつかage

最近は一次創作だと「小説家になろう」二次創作だと「ハーメルン」辺りをぶらぶらと探索することが多く、SS界隈はアイマスモバマス関連くらいしかチェックしていない。というのも、男女SSあたりを漁ってみても最近はなかなか琴線に触れるような作品には出会わないので、「自分もそろそろSS界隈を卒業する年齢かもなあ」なんて思っていた訳なのだが、上に挙げた作品は今読み返しても純粋に面白いし感動する訳で、つまりは自分がSS界隈に魅力を感じなくなったというよりかはSS界隈そのものが魅力を失いつつあるのではないかな、という老害的見解に至った次第。
現在のインターネットというのはコンテンツが非常に多様化していて、文章を投下するにあたっても小説家になろうとか理想郷とかpixivとかtwitterとか、かなりの選択肢が用意されている訳だから、そのなかであえてVIPなりSS速報なりでスレを立てる人間などそういる訳もなく、つまりはSS作者が質量ともに減少の一途を辿っているのも当然かつ自明と思われる。
けれどもSS界隈には古き良き作品群が眠っているのも事実で、そのような良作が今後ますますインターネットの海に沈み、海底の一部と化してしまうのだと思うと涙を禁じ得ない。ましてやそれらの作品が自分が青春時代に読んだ作品というのであれば尚更に。職業に貴賤なし、とはよく聞く表現だけれど、ボクは同様に、文章においても貴賤はないと思っている。文章は文章そのものに価値があるのであって、それが書かれた経緯とか、社会的背景とか、作家のネームバリューなんてモノは文章の価値そのものに何ら優劣を与えることはないと思う(文章の需要に影響を与えることはあっても)。つまり何が言いたいのかというと、ボクのなかでは商業作品も同人作品もweb小説も全て同等のモノサシで測られているのだ。そりゃあ、商業作品というのは売れてナンボの作品なので、他の二つと比べると全体的なレベルは優れているものの、同人作品やweb小説にも面白い作品はごまんとある訳で。そういう「商業作品にも負けない名作や良作」が、時代の流れで埋もれていってしまうのはとても悲しい事だと思うし、せめて自分ひとりくらいは、自分が出会った作品群をいつまでも忘れずにいようと思う。
それがどんなにマイナーな作品であっても。