Death Comes as the End -死が最後にやってくる-
アーマードコア4というゲームではストーリーのチャプター毎に副題がついている。
「死が最後にやってくる」はチャプター5の副題。
ちなみにチャプター1から順番に並べていくと、
CHAPTER 1 Destination Unknown -死への旅-
CHAPTER 2 Ordeal by Innocence -無実は苛む-
CHAPTER 3 Dumb Witness -もの言えぬ証人-
CHAPTER 4 Towards Zero -ゼロ時間へ-
CHAPTER 5 Death Comes as the End -死が最後にやってくる-
CHAPTER 6 And Then There Were None -そして誰もいなくなった-
という具合。
ミステリーファンの方々にとってはお察しするまでもなく、全編を通してアガサ・クリスティーの作品から副題が取られているのです。
「死が最後にやってくる」を題名に持ってきたのは、単にこの中では一番、語感的に好きなタイトルだから。
一番好きな作品は? と問われると話は別で、なんの面白みのない答えながら、「そして誰もいなくなった」かなあ。
完成され尽くしたプロット。考えさせられる結末。そして何より、一晩で読めるあの薄さ。
とくに最後なんかは、近年の漫画、小説作品には見習ってほしいですね。
最近の娯楽作品は平気で完結まで10年くらいかかるというのだから、本当に困ったものでして。……いや、完結してくれるのならまだ良い方で、未完のままほったらかしにするのは流石にどうなんだろう。
(ゼロ魔とかえむえむっ!とかグインサーガは仕方がないとしても、ハンターハンターとか十二国記とかハルヒとかあの辺どうなっとんねん)
あとは「ゼロ時間へ」も結構面白いと思います。全編を通して静謐で厳かな雰囲気で、どことなく不気味な感じ。サイコパスってこわい、という作品だった記憶。
アガサ・クリスティーも最近はめっきり読んでいないので、そのうちまた読んでみようかと思います。……てかあの人本書きすぎ。早川文庫の前を通るたびにそう思う
せっかくだからアーマードコアの方にも話を広げてみよう。
AC4の何が面白いって、一番最初の対AC戦のミッション。
オペ「相手は反体制派の英雄なんだよ。期待適性は最低ランクだけど、致命的な精神負荷を受け入れることで高い戦闘力を発揮しているよ。『砂漠の狼』ってゆーカッコいい二つ名もあるよ」
オペ「味方を汚染から守る為に、ひとり群れを離れて行動しているよ」
オペ「普通にやったら勝てないから、闇討ちで機動前に殺っちゃおうね」
ぼく「は、はい」
これもう完全に悪役じゃねーか
とはいいつつも、「正義は多面的」というAC4シリーズを通しての命題を表している、良いミッションだと思う。
自分の正義を貫く、と言えば聞こえは良いけど、貫かれているのは他人の正義ですもんね。そういう意味では『正義のヒーロー』なんてのは究極的に独善的な存在な訳で。
そのあたりの固定観念に真っ向から切り込んでくれるので、アーマードコアシリーズはお気に入りのシリーズです。
興味がある方はやってみては如何でしょう。
ガンパレとかエースコンバットとか好きな人だったらたぶん楽しめると思います。