クソみたいなSSや携帯小説を死ぬほど愛していたあの頃

一応、気に入った文章は紙媒体であれ電子媒体であれ保管して読み返す派なので、ボクのパソコンのブックマークには高校生当時に嵌っていたSSや携帯小説が未だに登録されてあったりする。
それでこの前ちょうど時間が空いたものだから、暇つぶしにそれらの文章を読み返してみたのだが、当時あれ程までに好きだった作品の数々が、どうした訳か全然心に響かない。
文章表現のミスだとか比喩の安直さだとか、そういう細部の瑕疵ばかりが気になってしまい、当時のように作品を愛することが出来なかったのである。

大学生、社会人と順調に経歴を経た今のボクは、高校生当時の自分と比べて優れているとまではいかなくても劣ってはいないと勝手に思い込んでいた訳だが、当時楽しめていた作品が今現在楽しめないとなると、話は違ってくる。
どうやら自分は、若かりし頃と比べると感性が偏狭になりつつあるようだ。
代わりに純文学とか哲学とか、お堅い系の本は以前より読めるようになってきた訳だけれど、そんなのは慰めにはならないのである。

通の味だとかネタの新鮮さだとか老舗だとか達人的握りだとかそういうのはどうでもいいので、回転寿司を美味しく食べれていたあの頃に戻りたいと心から思う。

これはあくまで比喩的表現であって、回転寿司は今でも美味しく頂いているけれども。

てか回らない寿司を食ったことがない。
回らない寿司って実在するのか? UMAとか初音ミクみたいに架空の概念ではないのか?